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有機肥料・化成肥料など各種肥料の特徴を比較

油粕類、骨粉類、魚粉類などの天然有機物を原料とする固形肥料の総称。土壌微生物によってゆっくりと分解され、1〜2ヶ月かけて効果が持続する緩効性が特徴。
土壌微生物を活性化し、土壌の物理性・化学性を長期的に改善する。肥料焼けのリスクが化成肥料より低く、穏やかに効く。盆栽の伝統的な施肥法(置き肥)との相性が極めてよい。
分解に時間がかかるため即効性がない。梅雨時に臭いやカビが発生しやすい。虫(コバエ等)が寄ることがある。成分比率が製品によってばらつきがある。
盆栽の主要な施肥方法である「置き肥」に最も適した肥料分類。鉢土の表面に置き、水やりのたびに少しずつ溶け出して効果を発揮する。春と秋の生長期に月1回程度交換するのが一般的。梅雨期・真夏は外す。

魚のアラ、海藻、油粕などを水で抽出・発酵させた液状の有機肥料。希釈して水やりと同時に施すことができる。
有機質でありながら比較的速やかに吸収される。土壌微生物の活性化効果がある。固形肥料の補助として使い分けができる。
希釈倍率を間違えると濃度障害を起こす。有機物由来の臭いがある。保存中に発酵が進み、品質が変化することがある。
置き肥を施していない時期の補助的な施肥や、草物・山野草など繊細な樹種への穏やかな養分補給に適する。水やり代わりに希釈液を与える方法が一般的。真夏の夕方に薄めに施すのも有効。

化学的に合成された無機塩を原料とする固形肥料。N-P-Kの成分比率が明確で、速効性がある。粒状・粉状・錠剤状など様々な形態がある。
成分比率が正確で、狙った栄養素を的確に補給できる。速効性があり、欠乏症状の迅速な改善に適する。臭いが少なく、室内での管理にも向く。
効きが強いため、施肥量を間違えると肥料焼けを起こしやすい。土壌微生物への恩恵がなく、長期使用で用土の物理性が悪化する場合がある。
有機肥料を基本とし、特定の栄養素を補いたい場合の補助として使用するのが盆栽での一般的な位置づけ。春先の速やかな立ち上がりや、微量要素の補給に活用する。置き肥として使う場合は少量を心がける。

無機塩を水に溶解させた液状の肥料。希釈して使用し、即効性が高い。N-P-Kの比率を自由に設計でき、微量要素入りの製品も多い。
即効性があり、肥料切れや欠乏症の迅速な対応に適する。希釈倍率で濃度を自在に調整できる。葉面散布にも使用可能。
効果の持続期間が短い(1〜2週間)。頻繁な施用が必要。過濃度で肥料焼けのリスクが高い。土壌改善効果はない。
置き肥の補助として、生長期に週1回〜月2回程度の頻度で施用する。栄養素の欠乏症状が出た場合の応急処置としても有効。真夏の夕方に規定より薄めに希釈して使うとよい。
肥料成分がゆっくりと溶出するよう加工された肥料の総称。有機肥料も広義の緩効性だが、ここでは化学的にコーティングや造粒された製品を指す。
1回の施肥で1〜3ヶ月効果が持続し、施肥の手間が減る。肥料焼けのリスクが低い。成分の溶出が安定しており、過不足が生じにくい。
初期の効きが遅い。細かな施肥量の調整がしにくい。有機肥料のような土壌改良効果は期待できない。
長期間家を空ける場合や、こまめな施肥管理が難しい場合に便利。ただし、盆栽の伝統的な管理では月ごとの置き肥交換が基本であり、季節に応じた細やかな施肥調整には向かない。初心者の失敗防止には有効。
樹脂コーティング等により、温度に応じて肥料成分の溶出速度を制御した肥料。緩効性肥料の発展形で、より精密な溶出パターンを実現する。
温度依存型の溶出により、植物の生長速度と肥料の効き方が自然に同期する。春〜秋の生長期に多く溶出し、冬は溶出が止まる。1回の施肥で半年以上持続するものもある。
高価。コーティング樹脂が用土に残り、見た目が悪い場合がある。梅雨時に一気に溶出が進むリスクがある。
盆栽ではあまり一般的ではないが、管理の省力化を重視する場合に選択肢となる。展示前の仕上げ期には使わず、養成段階の樹で活用するのが現実的。溶出パターンを理解した上で使う必要がある。
葉の表面から直接栄養素を吸収させるための液状資材。微量要素の補給や、根からの吸収が困難な状況での緊急的な栄養補給に用いる。
根の状態に関わらず速やかに栄養素を補給できる。微量要素(鉄・マンガン等)の欠乏症に即効性がある。根へのストレスがない。
効果の持続時間が短い(数日)。大量の栄養素補給には向かない。高温時や強日照下での散布は薬害のリスクがある。
植え替え直後で根が十分に機能していない時期や、微量要素欠乏の応急処置に有効。曇天日の早朝か夕方に散布する。鉄欠乏によるクロロシスの改善に特に効果的。通常の施肥の代替にはならず、あくまで補助手段として位置づける。