盆栽の樹形づくりの多くの技法は、オーキシンとサイトカイニンのバランスを操作することで説明できます。本コラムでは、この2つのホルモンの比率がどのように芽吹き・発根・樹形に影響するかを解説します。
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■ 基本原理
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オーキシンは茎頂(頂芽)で合成され極性輸送により基部へ移動します。サイトカイニンは根端で合成され導管を通じて地上部に輸送されます。
この2つの比率が器官分化の方向を決定します。
・オーキシン優位 → 根の形成が促進
・サイトカイニン優位 → シュート(新梢・側芽)の形成が促進
・バランス → カルス(未分化組織)が維持
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■ 盆栽技法との対応
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【摘芯・芽摘み】
頂芽を摘むとオーキシン供給源が除去され、側芽に対するオーキシンの抑制が解除。根からのサイトカイニンが側芽に到達しやすくなり側芽の伸長が促進される。
→ 枝数が増え樹冠が密になる
【挿し木】
切り枝の基部にオーキシンが蓄積し発根を誘導。発根促進剤(IBA含有)がこのメカニズムを強化。
→ オーキシン過剰は逆に発根抑制のため適量塗布が重要
【根の充実と芽吹き】
健全な根系はサイトカイニンの十分な合成を保証。根詰まり・根腐れでサイトカイニン供給が低下すると芽吹きが悪化。
→ 定期的な植え替えの科学的意義
【取り木(環状剥皮)】
幹の一部の樹皮を環状に剥ぐと下降するオーキシンが剥皮部で蓄積し不定根の形成を誘導。
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