葉の黄化は盆栽で最も多い症状の一つですが、原因は一つではありません。窒素欠乏から微量要素欠乏まで、黄化のパターンを正しく見分けることが適切な対処につながります。
まず、黄化が「古い葉(下位葉)から始まるか」「新しい葉(上位葉)から始まるか」を観察します。これが最初の判断ポイントです。
古い葉から黄化する場合は、窒素(N)欠乏が最も疑われます。窒素は植物体内で移動性が高く、不足すると古い葉から新しい葉へ転流されるためです。全体的に均一に黄化し、葉が小さくなります。マグネシウム(Mg)欠乏も下位葉から始まりますが、こちらは「葉脈は緑のまま、葉脈間のみ黄化する」のが特徴です。
新しい葉から黄化する場合は、鉄(Fe)欠乏が最も多い原因です。新葉が葉脈を残して黄白化する「クロロシス」が典型的な症状で、アルカリ性に傾いた用土で発生しやすくなります。硫黄(S)欠乏も新葉から黄化しますが、盆栽では稀です。
対策としては、まず原因を特定します。N欠乏なら通常の施肥の見直しで改善します。Mg欠乏には苦土石灰の少量施用やエプソムソルト(硫酸マグネシウム)の希釈液が有効です。Fe欠乏にはキレート鉄の葉面散布が速効的で、同時に用土のpHを確認して酸性側に調整することも重要です。
黄化の原因が肥料不足とは限りません。過湿による根腐れ、根詰まり、病害虫なども黄化の原因となるため、根の状態も含めた総合的な診断が大切です。
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