葉面散布とは、栄養素を溶かした液を葉の表面に霧状に吹きかけ、葉から直接吸収させる施肥方法です。根からの通常の施肥を補完する手段として、特定の場面で効果を発揮します。
葉面散布が特に有効な場面は以下の通りです。第一に、植え替え直後など根が十分に機能していない時期。根からの吸収が制限される状況で、葉から栄養を補給できます。第二に、微量要素(特に鉄)の欠乏症の応急処置。鉄欠乏によるクロロシス(黄白化)には、キレート鉄の葉面散布が速効的です。第三に、樹勢が弱って根の吸収力が落ちている場合の栄養補給。
散布のタイミングは曇天日の早朝か夕方が最適です。気孔が開いている時間帯で、かつ直射日光による薬害(葉焼け)のリスクが低い条件を選びます。高温・強日照下での散布は厳禁です。
散布液の濃度は根への施肥よりも薄くします。葉は根に比べて浸透圧への耐性が低いため、濃すぎると葉焼けを起こします。葉の裏面(気孔が多い)にもしっかり散布すると吸収効率が上がります。
注意点として、葉面散布はあくまで補助的な手段であり、通常の施肥(置き肥・液肥)の代替にはなりません。大量の栄養素を補給する能力はないため、根からの施肥を基本としつつ、必要な場面で活用するのが正しい位置づけです。
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