肥料焼けは、盆栽管理で最も注意すべきトラブルの一つです。用土中の肥料成分が高濃度になり、浸透圧の逆転によって根から水分が奪われる現象で、最悪の場合は樹を枯らす原因となります。
肥料焼けの主な原因は以下の通りです。第一に、施肥量が多すぎる場合。特に小さな鉢に大量の肥料を置くと起こりやすくなります。第二に、植え替え直後の施肥。根が傷んだ状態で肥料を与えるのは極めて危険です。第三に、真夏の高温時の施肥。高温で用土の水分が蒸発し、肥料成分が濃縮されます。第四に、液肥の希釈不足。規定より濃い液肥は直接的な根のダメージを引き起こします。
肥料焼けの症状は、葉先や葉縁が褐色に枯れ込む(葉焼け)、葉がしおれる、新芽が出ない、根が黒く変色する、などです。
対処法として、まず肥料を完全に取り除きます。次に、鉢底から水が十分に流れ出るまで大量の水で用土を洗い流します(灌水による肥料成分の希釈)。これを1日2〜3回、数日間続けます。半日陰の風通しのよい場所で養生し、樹勢の回復を待ちます。重症の場合は鉢から抜いて根の状態を確認し、黒く傷んだ根を切除して新しい用土に植え替えることも必要です。
予防が最善の対策です。「少なめに・様子を見ながら」の原則を守り、迷ったら施肥しないという判断をしましょう。
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