盆栽の施肥において、秋肥(9〜11月)は一年で最も重要な施肥期間です。「秋肥を制する者は盆栽を制する」と言われるほど、その重要性は大きいものです。
秋肥の目的は大きく三つあります。第一に、冬越しのための体力づくり。カリウムを多めに施すことで根を充実させ、耐寒性を高めます。第二に、翌春の芽出しの準備。秋に蓄えた養分が、春の力強い芽吹きの原動力となります。第三に、花物・実物では翌年の花芽・果実の充実。
秋肥では一般にカリウム(K)を多めに配合します。松柏類は9月から開始し、10月に最も多く、11月に減らして終了するのが標準的なパターンです。五葉松は秋(9〜11月)のみが施肥期間であり、この時期に年間の施肥を集中させます。
紅葉樹(楓・銀杏等)は秋肥に注意が必要です。窒素を与えると紅葉が悪くなるため、カリウム主体・窒素ゼロ〜最小限の肥料を選びます。9月に窒素なし・カリウム重視で再開し、10月以降も窒素控えめを貫きます。
秋肥は「思い切ってたっぷり」が基本ですが、12月に入ったら速やかに施肥を終了します。休眠期に肥料が残ると根を傷める原因になります。
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